元政治学者の どこ吹く風

アカデミックな政治学者には語れない日本政治の表と裏を元政治学者が大胆に論じ、将来の日本の政局を予測する。

消えた安倍退陣論

以下、毎日新聞の記事からの引用です。

 「参院選の与党惨敗が濃厚となった先月29日夕刻、自民党の実力者たちは、首相・安倍晋三の退陣を想定して、元官房長官福田康夫を後継首相に擁立する構想を具体的に話し合っていた。国会に近いグランドプリンスホテル赤坂の一室に、元首相・森喜朗参院議員会長・青木幹雄、幹事長・中川秀直の3人が顔をそろえた席でのことだ。
(中略)
・・・午後6時前、麻生と入れ替わるように首相公邸に入った中川に、安倍は「結果がいかなるケースであろうと、解散のない参院選で、政権選択が行われることはあるべきではない」と続投への強い意思を伝えた。「ポスト安倍」は安倍という強烈な意思表示だった。
(中略)
・・・安倍も森に電話し「辞めません。続けるつもりです」と通告。森も「わかった」とのむしかなかった。安倍は周囲に「こんな状況で続けるのはきつい。でもどんな結果になってもやる」と漏らした。この瞬間、「福田選挙管理内閣」構想は幻に終わった。」

この瞬間、安倍退陣論は幻と消えた。投票日の夕方のことである。

それから一週間、テレビでは多くの政治家や評論家や素人キャスターたちが安倍退陣論を息巻いていたが、そろそろ安倍退陣の夢と幻から目覚めるだろう。7日間続いた真夏の夜の夢と幻は、この週末には完全に姿を消すだろう。

安倍退陣論は消え去り、安倍退陣論を語っていたことすら忘れて、メディアの次の関心は、国会での与野党対決に移っていく。

http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070804k0000m010148000c.html

<<<人気blogランキングへ(この記事が良いと思ったらクリックしてください。)