元政治学者の どこ吹く風

アカデミックな政治学者には語れない日本政治の表と裏を元政治学者が大胆に論じ、将来の日本の政局を予測する。

どうする岸田内閣⁈ 支持率下落と今後の政局のゆくえ(深掘りLIVE #2)

stand.fm

note.com

上の二つは同じ音源です。以下は、その文字起こし記事です。noteで配信したものと同じ内容を、はてなブログにも配信します。

note.com

 

今日(8月11日)は、メンバー限定のライブの日です。今日が深掘りライブの2回目になります。

深掘りライブ1回目は、「日本の音楽大学に未来はあるか」ということで、ちょっと大学ネタを話しました。今日は何にしようか。少子化問題、大学の未来などもちょっと喋ってみたいんですが、一応、私、政治学者なので。最近あんまりやってませんが、一応、元政治学者というふうに最近は言ってるんですけれども。なので、政治ネタ、政局ネタを少し、深掘りってほどにはならないかもしれませんが、政治ネタをちょっとやろうかと思います。

タイトルは、「どうする岸田内閣ー支持率下落と今後の政局の行方」というふうにしてみました。

何が問題なのか」ということなんですが、岸田さん個人の評価ももちろんあるんですが、単なる個人的な問題だけじゃなくて、やっぱり日本の政治あるいは自民党の構造的な問題っていうのも結構あるんですよね。だからその辺にも少し話が及べばいいかなと思っています。

支持率下落で政権は倒れるのか

最初に、支持率ですね。 ちょうど一番新しいニュースだと、今日か昨日入ってきたニュースで、時事通信の調査で支持率が26.6%になったということで、つい最近、ここ1ヶ月ですね、支持率よりも不支持率の方が上がって、支持率がさらに下がってきたと。26%、だいぶ低いんですけど、ただ、それでは政権は倒れない

ちょっと過去の例を見ると、これは世代によって記憶がどれぐらいあるかわかりませんけれど、内閣支持率、最近というか一番直近で20%を切った内閣、ギリギリ野田内閣が20%ぐらいで政権末期ですね。民主党の野田内閣です。 その前の内閣が菅直人内閣なんですが、菅さんの時も20%切りましたね、最後はね。15%まではいってないですけど、17、8%ぐらいまで下がったんですね。

これは民主党内閣なんですが、民主党政権は結局、鳩山さん、菅さん、野田さんと3人が首相を務めたんですけど、いずれも20%近くまで支持率を下げて、ただ首相のトップを変えることで政権は4年間維持したという形になるわけですね。

岸田政権はまだまだ続く

これは、岸田さんがいつ辞めるのかっていう話もあるけど、これはそう簡単には辞めないですね。次もいないし、ここまで下がったところで、今しかもマイナ問題やらいろんな問題がある中で、次やりたい人もいないだろうということで、岸田政権はまだまだ続くと。いつまで続くかって話はまた後でしますけども。

ちょっと支持率に戻って、自民党政権で支持率が下がった最近、一番直近は、菅さんの時も下がった印象ありますけど、それでも30%を切ったくらいなんですね。でも20%台、今の岸田内閣よりも高かったわけですよね。

歴代の低支持率内閣を振り返る

20%を切ったのは実は、麻生太郎さん。今ね、副総理格で大きな顔してますけれども、麻生太郎さんが実は一番支持率が下がった最近の自民党内閣なんですね。15%ぐらいまで下がりましたね。 麻生太郎さんが岸田さんに、「支持率なんて気にすることねえよ」って言ってるんですが、自分の時はもっと低かったんでね、そんなこと言ってるんですが。

ただ麻生さんの時には、支持率が15%まで下がって、解散を結局打てずに、ずるずると解散を打てずに、民主党政権に政権が交代した。これが2009年の話なんですよね。 それからちょうど13年ぐらい経ってるんですけども、実はタイミングとしては政権交代の時期なんですね。

私がよく言うんですけど、大体15年サイクルで政権交代はやってくると。今までの日本の、と言っても2回しかないんですけど、1つが1993年、宮沢内閣から細川内閣へ。その後が2009年ですね。16年サイクルですね。2009年、麻生内閣から鳩山内閣へ。 それで今度、16年、ちょうど衆議院の4期分ですけども、4×4で。

解散総選挙は2025年夏過ぎの任期満了間際までずれ込む

次の16年目っていうのがちょうど2025年、今の衆議院の任期が切れる年なんですね。しかも参議院選挙が7月にある年ということで、私が言ってるのは、岸田さんはあるいは自民党は、首相が変わったとしても、解散総選挙に踏み切れずに、任期満了間際までずれ込むと。

だから、2025年7月の衆参ダブル選挙になるか、参議院選挙の様子を見てからその後に、秋口までに衆議院解散総選挙これは任期満了ですね。ほぼ任期満了で、やむなく選挙するっていう形になると思います。 ここに向けては、実はそれこそ、政権交代の可能性も含めて、政局としては久しぶりに政局が動くかもしれないということなので、野党の連携も含めてですけども、ここはもう本当に、15、6年に1回しか来ない政権交代のチャンスだっていう、そういう意識を持って野党の方には頑張ってほしいと私は思ってるんですが。ちょっとそこもいろいろとギクシャクしてるということで、なかなか次の政治の展開が見えにくいのが今の状況。

ただそれでもずるずると、2025年の夏まではこのままいくと。だから、あと2年ぐらいこの状態がずるずる続くという状況ですね。

この続きはcodocで購入