元政治学者の どこ吹く風

アカデミックな政治学者には語れない日本政治の表と裏を元政治学者が大胆に論じ、将来の日本の政局を予測する。

派閥政治は末路を迎えるのか(緊急ライブ #1)

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上の二つは同じ音源です。以下は、その文字起こし記事です。noteで配信したものと同じ内容を、はてなブログにも配信します。

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緊急ライブと名付けましたが 、緊急ライブというほどの緊急性は全くないんですけれども、毎週金曜日に深掘りライブというのをやってるんですが、深掘りライブはおそらく別のテーマになるだろうということで、それとは別にちょっとライブ収録をしようかなと思って、緊急ライブというふうにしてみました。

裏金問題と政局の動き

政局がちょっといろいろ動いてるんですが、自民党岸田内閣が、特に安倍派の裏金問題で揺れてまして、官房長官更迭という話になり、野党は官房長官不信任案を出すということなんですが、この辺りをどう見るかですね。

自民党っていうのは派閥レベルで動くわけです。それで岸田内閣が14日にも官房長官更迭を含む安倍派一掃の内閣改造に乗り出すということで、これで官房長官不信任決議案はほぼ効果を持たないということになるわけですが、内閣改造で乗り切られてしまうと。しかも安倍派を一掃するという。まさに自民党内の派閥争いの具にされたということなんですが、されたというかされるわけです。

派閥で物事が動いている

ここで結局、一番問題なのは自民党の中の派閥というもので物事が動いてるということです。ただ、この派閥のことは、意外と一般の人は、馴染みがないというか、よくわからないということなので、ごくごく簡単にこれまでの流れを整理しながら、いま何が起きてるのかということを少し整理しておいた方がいいのかなということです。それで、緊急ライブと銘打って、「本流は先細り、亜流は四分五裂し、そして傍流が氾濫した。派閥政治の末路」というタイトルでちょっと喋ってみようということです。

もともとは戦後政治に出発点があるんですね。戦前戦中もいろいろあったんですが、基本的には、派閥政治と言われるものが自民党の中で生まれそれが展開してきた歴史を見ると、戦後に出発点があって自由党民主党という二つの政党が、他にもくっついたんですけど大きいのはその二つがくっついて、自由民主党ってのができて、これがずっと戦後、政権を担ってきたと。二回の政権交代を除いてね、最近のね。

派閥を理解しないと日本の政治は理解できない

ということなんですが、この自民党って一体どんな政党なのか、ということがやっぱり問題になるわけです。日本の政治を考える上では、この自民党を理解しないと日本の政治は理解できない。しかも自民党を理解するには、派閥を理解しないと自民党政治は理解できない。結局、いろんな首相交代を含めて、これまでの自民党というのはやっぱり派閥力学で動いてきたわけで、今もそれで動いているということなんですね。自民党っていうのは、一つの政党、一枚岩の政党ではなくて、派閥の合従連衡で成り立っている。政権を維持するためにね。そういう政党だということなんですが、ここで大きく三つですね。細かくはいろいろあるんですが、大きく三つ、本流・亜流・傍流があります。

保守本流
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