元政治学者の どこ吹く風

アカデミックな政治学者には語れない日本政治の表と裏を元政治学者が大胆に論じ、将来の日本の政局を予測する。

2007-01-01から1年間の記事一覧

社会学的想像力のために

社会学的想像力のために―歴史的特殊性の視点から作者: 伊奈正人,中村好孝出版社/メーカー: 世界思想社発売日: 2007/11メディア: 単行本 クリック: 34回この商品を含むブログ (15件) を見る著者の伊奈正人さん、中村好孝さんに頂きました。ありがとうございま…

民主党小沢代表辞任撤回〜与野党大連立は消え、与野党政策協議が残った

与野党政策協議が残れば、大連立じゃなくてもいいわけですから、その回路(チャンネル)が開かれただけで良しとしましょう。いろいろ批判はあるでしょうが、他に選択肢が無いわけですから。今後の与野党政策協議に期待したいと思います。大連立に関して、やや…

小沢代表辞任会見を読む。

11/2の日記で僕は次のように書いていた。 「今国会を何とか乗り切らなければならない福田氏側は、新体制(大連立)論もちらつかせながら、民主党案の丸呑みを含めて対応しようとするだろう。対する小沢氏側は、以上述べた原理的問題について妥協する気は無いが…

党首会談の裏側と小沢代表辞任のその後

党首会談セッティングの背後で、与謝野馨、中曽根康弘、渡辺恒雄、氏家斉一郎が動いたという情報。 信じるか信じないかは各自の責任で判断してください。 「福田・小沢会談」の裏で、大連立実現へ暗躍したあの“妖怪”たち(日刊サイゾー)だけどね。水面下での…

小沢一郎民主党代表辞任会見

小沢氏が代表辞任を決めましたね。こうした状況の中では、正しい判断だと思います。 国民にとっても、民主党議員にとっても、いい政治教育になることを期待したいと思います。 政治家としての適切なこの決断に関して、マスコミ及び国民がくれぐれもレベルの…

テロとの戦いは集団的自衛権の行使ではなく集団安全保障として行うべき。

テロとの戦いは、集団的自衛権の行使としてではなく、集団安全保障として行うことが望ましい。これは、国連憲章と日本国憲法の理念にかなっている。また、今後の日本の国家防衛と社会福祉にとってもメリットが大きい。世界社会の多極化傾向が進展する中で、…

鳩山幹事長。火消し役ご苦労様です。

詳しい内容は確認していないが報道によると、鳩山幹事長が次のことを講演で明らかにしたらしい。党首会談において、 1)福田氏は、民主党案の丸呑みを提案したうえで、大連立を持ちかけたこと。 2)小沢氏は、民主党案丸呑みを前提に、大連立提案を民主党…

民主党議員は柳本ジャパンとか中日ドラゴンズとか見てるのかなぁ

監督を信じて4年間頑張れば、結果が出る。平成18年4月7日に党首になった小沢一郎氏。 まだ1年半ダヨ。政権とったら4年間は首相についていくんだよ。小泉自民党にできた事が小沢民主党の選手たちにはできないのだろうか。監督としては、そんな選手、さっさと…

大連立はないでしょう。解散です。解散も無いです。(訂正)〜集団的自衛権ではなく集団安全保障という選択へ

福田康夫首相と小沢一郎民主党代表との党首会談について。福田氏が「新体制」(大連立)の話を出したというのは事実だが、大連立にはならない。むしろ党首会談の決裂から、年内解散へと、雪崩を打って政局が展開する可能性が高い。(追記(11/4am):年内解散…

本日出版

『格差社会から成熟社会へ』大月書店、2500円なかなかよい装丁に仕上がっており満足です。 第1章 成熟社会への戦略 (碓井敏正) 第2章 成熟社会における市民政治 (高橋肇) 第3章 成熟社会の歴史的位置 (大西広) 第4章 成熟社会における社会福祉シス…

安倍晋三と福田康夫

人気blogランキングへ年齢の違いを除けば、この二人には共通点が多い。 福田康夫は1936年7月16日に生まれた。父は、福田赳夫元首相であり、康夫は2世議員である。早稲田大学政治経済学部経済学科を卒業した後、民間企業(丸善石油)に勤めた。 安倍晋三は19…

安倍退陣までの軌跡

人気blogランキングへ 官邸崩壊 安倍政権迷走の一年作者: 上杉隆出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/08/23メディア: ハードカバー購入: 9人 クリック: 202回この商品を含むブログ (105件) を見る安倍退陣までの約一年間を取材したものとしては出色の書だろ…

安倍退陣、福田政権へ

12日の突然の安倍退陣を受けて、自民党総裁選が23日に投開票されることになった。本日の現時点ですでに、福田総理の誕生は確定的となった。 安倍退陣をめぐる真相については、改めて考えるとして、しばらくは、福田新首相のお手並拝見といこう。

近刊案内

4月出版予定だった共著が、ようやく9月に出版されます。 タイトルは『格差社会から成熟社会へ』に決定。2500円の予定です。大月書店新刊案内『格差社会から成熟社会へ』章立てだけでも紹介しておきます。第1章 成熟社会への戦略 (碓井敏正) 第2章 成…

安倍晋三vs.小沢一郎

去年の日記ではこんなことを書いていた。 安倍晋三の時代(8月12日の日記) 「さて、9月には安倍総裁が誕生し、小沢民主党との対決が当面の焦点になるだろうが、自民党内(とくに「旧」保守本流)の動静にも注目したいところである。」「政局は来年2007年…

国益とは?責任政党とは?〜テロ対策特別措置法をめぐって

いわゆる「テロ対策特措法」の延長をめぐる問題が当面の政治的焦点のひとつになっている。 産経新聞の報道をネタにしながら、少しコメントしてみようと思う。 この問題をめぐり、「シーファー駐日米大使は3日、日本人記者団との懇談で「日米同盟は党派を超…

協調か対決か〜民主党

先週、先々週の日記にも書いたとおり、民主党は対決路線をとるべきだ。目標は、政権交代であり、まともな与党になることである。建設的な野党になることではない。 次のような報道に見られる傾向については大いに歓迎したい。http://www.mainichi-msn.co.jp/…

消えた安倍退陣論

以下、毎日新聞の記事からの引用です。 「参院選の与党惨敗が濃厚となった先月29日夕刻、自民党の実力者たちは、首相・安倍晋三の退陣を想定して、元官房長官・福田康夫を後継首相に擁立する構想を具体的に話し合っていた。国会に近いグランドプリンスホテ…

ビリーズ・ブートキャンプ

とうとう買っちゃいました。買ったのはこれです↓ ビリーズブートキャンプエリート並行輸入米国版8枚☆NEWビリーバンド1セット☆数量限定特価☆即納可能なんとDVD8枚にNEWビリーバンドが付いて7,180円(送料込みで、7720円)。通販のCMでおなじみのビリー…

衆院の解散総選挙

年内の解散総選挙はない。解散総選挙になるには、内閣不信任が可決されるか、首相の解散権行使しかない。 衆院は自民党が圧倒的多数である。自民党が大分裂しない限り内閣不信任はありえない。今度はちゃんと離党覚悟の(さらに大規模な)「加藤-谷垣の乱」で…

「どぶ板」プラス「風」−−そして「政局」へ

民主党の勝因として、二つあげておきたい。 ひとつめ。小沢党首を先頭に一人区を中心とした「どぶ板選挙」を地道に追求したこと。これが農村部における自民党基盤を掘り崩していった。農村部の経済状況や社会保険庁問題も農村部での自民離れを決定的にするう…

2007参院選

7月29日投票の参院選について書いておきたい。社会保険庁の問題が完全に安倍政権への逆風となっている。自民党への支持率の減少傾向はここに来てやや持ち直しつつあるものの、内閣不支持率は就任以来の最高値を示している。他方、民主党の支持率は急激に上昇…

教育実習校訪問

この時期は教育実習シーズンだ。音大の4年生のほぼ6〜7割が教育実習に出かける。音大では、すべての実習校に専任教員が訪問し、実習先へのお礼を述べると共に、実習生の研究授業に参加させていただく。 週末に、担当の実習生から研究授業の実施について連…

娘の卒業式

明日は中学校の卒業式だ。娘に普通教育を受けさせる義務から解放される記念すべき日だ。とはいえ、高校で教育を受けさせることも、いまや99%の親にとって間違いなく義務化している。 先日も書いたとおり、娘は高校受験の真っ只中にいる。来週が愛知県の公立…

C.ライト・ミルズ研究

長いこと中断していたライト・ミルズ研究をこの春休みからようやく再開した。今年度中は無理としても、来年度中にはライト・ミルズ研究として上梓したいと思っている。 ライト・ミルズ研究は、僕の修士論文以来のテーマなのだが、ようやく大学行政から解放され…

浅野史郎氏が都知事選出馬を決断

間違いなく統一地方選挙の目玉になる。投票日直前まで結果の予測は難しい。 まずはなによりも浅野氏の決断をたたえたい。都知事選の結果が大きく政局を左右することは間違いない。今後のゆくえに注目したい。 現時点で都知事選には三選を目指す石原慎太郎知…

黒川紀章は台風の目になるか?

世界的建築家であり、思想家でもある黒川紀章氏。。。 彼の著作を読んだことのある人も多いだろう。 こんな記事を見つけたのでリンクしておく。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070306-00000008-sph-soci&kz=sociかなりの変人ぶりをうかがわせる黒川氏…

娘の受験(愛知県の公立高校受験)

実は娘が中3で、高校受験の真っ最中。 中学生活は部活に明け暮れていたので内申点があまりよくない(笑)。 10月くらいから本格受験モードになってきて、模試の結果はそこそこ伸びている。 私立は3校を受験。2/6,7,8の三日間連続で入試だった。とりあえず3…

1勝1敗で「自・公」逃げ切り〜愛知県知事選と北九州市長選

愛知県知事選は僅差で「自・公」が逃げ切った。神田知事の実績が県民に評価された結果と見るべきだろう。 プレ統一地方選「本丸」の愛知県知事選挙に惜敗したことで、民主党がおかれている厳しい状況は変わらずに継続することになった。僅差であれ、政治の世…

愛知は神田氏当確

予想外してしまいました。w 愛知県知事選挙は、現職の神田氏が逃げ切ったようです。自民・公明票をまとめきったこと、経済界の支持が強かったこと、実績を訴えることで無党派票の4割近くを獲得したことが勝因でしょう。投票率が50%を超えた中には神田知事…