元政治学者の どこ吹く風

アカデミックな政治学者には語れない日本政治の表と裏を元政治学者が大胆に論じ、将来の日本の政局を予測する。

21日解散、8月30日投票で首相と与党が合意

21日解散、来月30日投開票=衆院選日程で合意−首相・与党
 麻生太郎首相は13日午後、首相官邸で自民、公明両党幹部と会談し、連休明けの21日にも衆院解散に踏み切り、衆院選の日程を「8月18日公示−同30日投開票」とすることで合意した。首相は「貨物検査特別措置法案など重要法案が残っており、全力を挙げて成立させてほしい。しかるのち来週早々に民意を問うことにしたい」と表明した。
 首相は当初、14日にも解散を断行し、「27日公示−8月8日投開票」の日程を模索していた。この時期の解散を見送れば、「麻生降ろし」が一気に加速すると判断。直ちに解散に打って出ることで、主導権を確保する狙いがあった。しかし、東京都議選自民党惨敗を受け、同党内や公明党では衆院選先送りを求める声が大勢となっており、首相もこうした意見に配慮して投開票日を遅らせることで妥協したとみられる。
 ただ、21日の解散日については国会審議次第で、数日程度ずれ込む可能性もある。自民党内の首相に批判的な勢力が、都議選敗北の責任を追及して、首相による解散に抵抗する事態も予想されそうだ。 
 首相は13日、官邸で自民党細田博之幹事長、大島理森国対委員長公明党太田昭宏代表、北側一雄幹事長らと相次いで会談し、衆院選日程への理解と協力を求めた。太田氏は「総選挙ということなら、自公一致して頑張っていこう」と応じ、受け入れる考えを示した。この後、同氏は記者団に「都議選と衆院選はある程度間隔を空けた方がいいと主張してきた。そういう点では選択肢の一つではないか」と指摘した。
 首相は12日夜、河村建夫官房長官に電話で「自分が解散することに変わりはない。党内の意見を集約してくれ」と指示。これを受けて河村長官は、各派閥の幹部に首相の意向を伝えるなど、調整に入っていた。
 自民党町村派は13日午後、森喜朗元首相、町村信孝官房長官安倍晋三元首相ら幹部が協議し、首相の判断を尊重することを確認した。
 一方、衆院選へ自信を深める民主党は13日午後、鳩山由紀夫代表ら幹部による協議後、社民、国民新両党との3党幹事長会談を開く。自民党内情勢を分析するとともに、内閣不信任決議案の提出時期について最終調整する。鳩山氏は同日午前、不信任案と併せて検討している参院への首相問責決議案提出について「同時でなければならないということでもない」と記者団に語り、時期をずらすことを示唆した。(2009/07/13-14:16)
http://www.jiji.co.jp/jc/c?g=pol_30&k=2009071300341

この日程どおり行くかどうかは状況次第だが、ひとまず与党の政治的統合が図られた形である。(ただし、ずれたとしても28日までに解散、9月6日投票だろう。)

これで総選挙までは、自民党からの離党者はあまり出ないのではないか。

ひとまず無難な総選挙日程が見えてきてしまったので、この期に及んで集団離党するエネルギーを持っている自民党議員は多くないように思う。
さらに言えば、麻生氏に代わって貧乏くじを引こうという対抗馬もいないだろうから、総裁選前倒し論も収束していくように思われる。

要するに自民党は下野を前提に麻生総裁で総選挙をたたかうという選択をしたということである。
擬似的な政権交代(総裁の首のすげ替え)でお茶を濁すのと比べれば、これはこれで正しい責任の取り方といえそうである。